航空会社に預けたスーツケースが破損していた場合

スーツケースが壊れたと言う方とお話をして、「どの時点までは壊れていなかったか覚えていますか?」と聞くと、航空会社に預けるまでと答えられる場合が結構あります。皆さん意外と預けたスーツケースのチェックをせずに持ち帰ってしまうことが多いようですね。今回は航空会社に預けたスーツケースが破損していた場合の話をしましょう。


目次

  1. 航空会社によるスーツケース破損事情
  2. 空港で受け取ったスーツケースが破損していたら
  3. 航空会社で補償が受けられなかった場合


航空会社によるスーツケース破損事情

そもそもですが、スーツケースは荷物を守るための道具です。航空会社にとっては預けたスーツケースが壊れても、中身が壊れていないことのほうが重要、もっと言えば膨大な量の荷物を処理しなければいけないので時間との勝負、丁寧に扱う余裕なんてない、そう考えられていることもあります。日本の航空会社は丁寧に対応してくれることが多いですが、海外では乱雑に放り投げられることもよくあるのです。

そのため「空港内のターンテーブルでスーツケースを受け取ったらが破損していた!」なんてことが起こるわけです。ですので、航空会社にスーツケースを預けた際は必ず受け取り時に破損チェックをしていただきたいです。

空港で受け取ったスーツケースが破損していたら

続いて、空港で受け取ったスーツケースが破損していた場合にやるべきことをお伝えします。まず、先程もお伝えした通り、スーツケースは荷物を守るための道具に過ぎないので、破損していても補償対象としない航空会社も多くあるということを覚えておいてください。特に海外ではそのような場合があります。航空会社によって対応が異なりますが、基本的には以下の流れとなります。


①スーツケースを受け取ったらまずは破損のチェックを!

繰り返しになりますが、ターンテーブルでスーツケースを受け取ったらすぐに破損がないか確認を行いましょう。破損しそうな荷物がある場合は中身のチェックも一緒に。空港を出てしまってからでは受け付けてくれない場合もありますから、「受け取る→チェック」これをクセにしましょう。


②突起物は破損していても保証されない?

キャスターや底足、ハンドルなどスーツケースボディの突起物については、保証されない場合があります。また、通常の取り扱いにより生じた軽微な破損(使用上問題ないレベルのすり傷・切り傷・へこみ・汚れ)も同様です。これは日本も海外も同様なのでご注意ください。


③空港職員に破損を申告、破損証明書(DamageReport)を発行してもらう

突起物は保証されない可能性があると言いましたが、可能性0ではないので空港職員への申告はしておきましょう。空港を離れてしまってから気づいたとしても、ダメもとでも申告はしましょう!そして、気づいた時点で破損部分を写真に撮っておいてください。航空会社で修理保証が受けられなかったとしても必要になってきます。

保証の対象となれば破損証明書(DamageReport)が発行され、修理対応となります。状況によっては代替品交換となる場合もあります。また、航空会社の保証適用外となっても、携行品損害保険が付帯された保険に入っている場合は必要になることがあります。


航空会社で補償が受けられなかった場合

航空会社で補償の適用外と判断された場合、次に頼るのは保険です。携行品損害保険が利用できる状況にある場合、保険で請求出来るか確認していくことになります。


1. 携行品損害保険

携行品損害とは、「居住している住宅外において身につけているもの=携行品」が旅行中に破損や盗難などの偶然な事故により、損害を受けた場合に保険金が支払われる補償サービスのことです。

スーツケース以外の「携行品」の主なものとして下記のようなものがあります。

● バッグ ● カメラ ●時計 ● スマホ端末 ● パソコン ● 旅券 など

携行品損害補償は、旅行保険や旅行保険付帯クレジットカードに含まれています。各種サービスの窓口に連絡をとり、必要書類(破損部分の写真を含む)を提出してください。


2. メーカー修理保証を利用する

スーツケースは消耗品でもあるため、あまりメーカー修理保証というのが多くありません。また、保証があっても通常使用時における劣化については保証されない場合が多く、保証内容に「通常使用時の破損」が含まれていても、航空会社による破損も適用されないことが殆どです。そのため基本的には有償修理となるとお考えください。

もしもお使いのスーツケースが国産ブランド「プロテカ」だった場合は少し事情が異なってきます。一部対象商品では航空会社による破損時も、無償修理が受けられることが明記されている非常に珍しい保証制度になっています。

プロテカの製品保証について


3. 販売店、修理業者に依頼する

上記のいずれも受けることが出来ない場合の対応となります。この場合も有償修理となります。こちらについては「スーツケースが壊れた!修理はどうしたらいい?費用相場は?」をご覧ください。


さいごに

航空会社による破損は誰にでも起こり得るものです。スーツケースだけでなく、中の荷物の破損を防ぐためにも貴重なものや割れやすいものは入れないようにしましょう。また、スーツケースは荷物を軽くすることで壊れにくくなります。破損しにくい状況を作って快適で楽しい旅行にしましょう!

スーツケースの伝道師の巣

【スーツケースの伝道師公式HP】スーツケースや旅の道具をこよなく愛するトラベルグッズのスペシャリスト、スーツケースの伝道師(さと)があの手この手で道具の魅力を発信します。テレビ、ラジオ、雑誌、イベントetc…基本なんでもやりますが、グラビアはごめんなさい!

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