スーツケースを使用する前の注意点
①歩行補助具ではないので体重を預けて使用しないでください
スーツケースは旅行用の荷物を運ぶ道具として作られています。歩行補助具代わりの使用は大変危険です。特にキャリーバーを伸ばした状態で体重をかけると、転倒につながる恐れがありますので絶対にやめてください。同様に、座ったり踏み台として使用することも危険ですし、破損につながりますのでやめてください。
②4輪のスーツケースはなるべく4輪で使う
4輪のスーツケースは押して歩くことを想定して作られています。2輪でウィリー走行のように引くことはキャスターの摩耗にバラつきを生み、故障の要因となってしまいます。坂道など一時的な使用に留めておいてください。
③キャスターは一番の消耗品
キャスターは使用頻度や路面の状況によって摩耗していきます。また、使用頻度にかかわらず、経年劣化も起きることをご了承ください。車軸にゴミ(髪の毛、ほこり、泥砂など)が付着したまま放置しておくと走行性能の悪化と故障の原因になります。使用後はこまめにお手入れをしてください。
④持ち上げる際は本体ボディのハンドルを持つ
スーツケースを持ち上げる際に、キャリーバーを掴んで持ち上げると重さでキャリーバーのゆがみや破損の原因となります。スーツケース本体のトップまたはサイドのハンドルを持って運んでください。
⑤キャリーバーの調節は一番上まで出してから
キャリーバーには段階式に高さを調節出来るものが多く存在します。調節する際はバーを一番上まで引き出して、下ろしながら高さを変えていくとしっかりと固定されます。固定した状態でも、キャリーバーを下方向に押さえながら揺らすと、ストッパーが外れてしまう場合がありますのでご注意ください。
➅キャリーバーのぐらつきは不良ではありません
キャリーバーは故障を防ぐために、衝撃を吸収するあそびを設けています。多少ぐらつきがあると思いますが不良ではないのでご安心ください。
⑦ダイアルロックには鍵は付きません
スーツケースには鍵を差し込んで施錠するシリンダーロックと、3~4桁の番号を設定して施錠するダイアルロックがあります。ダイアルロックにも鍵穴が存在しますが、これはTSAロックのマスターキーの為の鍵穴です。空港職員が検査をする際に、ロックを解除して中身を確認するのために付いています。そのため鍵は付属されません。(ダイアルとシリンダーのどちらも使えるロックも一部メーカーでは存在します。)
⑧引手の付いていない内装ジッパーは不良ではありません
多くのスーツケースの内装には引手の付いていないジッパーが存在します。これはキャスターやハンドルなどのパーツを修理する際に使用するものになります。不良品ではありませんのでご安心ください。
⑨スーツケースを開く際はジッパーを最後まで開けてから
スーツケースの開閉時に途中で無理に開けると、ジッパーのかみ合わせが外れてしまうことがありますので、必ず最後までスライダーを使って開けてください。また、ジッパー部分で手や衣類等をはさまないようご注意ください。
⑩荷物は詰め込み過ぎず、スカスカにさせ過ぎない
荷物を詰め込み過ぎるとジッパーやキャスターに負担がかかって破損の原因となります。一方、荷物がスカスカの状態ですとスーツケース内に割れ物があった場合、破損につながることもあります。荷造りする際は衣類など緩衝するものを上手く活用してください。荷物を多く詰めている場合は、ジッパーの負担を減らすためにスーツケースベルトを活用してみてください。
⑪貴重品は収納しない
スーツケースは盗難にあうことや、スーツケースにかかる衝撃で荷物が破損してしまうというリスクがあります。現金や貴重品は収納せず、身の回り品とともに管理してください。
⑫火気には注意
ハード素材のスーツケースは、耐熱耐冷に優れた素材が使われていることが多いので、通常使用時にはあまり過敏になる必要はありませんが、火気や高温になるものに近づけると溶解してしまう可能性がありますので、ご注意ください。
⑬スーツケースは完全防水ではありません
スーツケースは一見雨に強そうですが、ジッパー部分やキャリーバーと本体ボディの隙間などから雨水が侵入することがあります。雨天時に放置することは避けてください。
保管について
①保管場所の環境に気をつけて
スーツケースに使われている素材の大半はプラスチックの仲間です。直射日光に当たり続けると劣化を早めてしまいます。極力紫外線に当たりにくい、通気の良い場所で保管してください。また、湿気はハンドルやキャスターの加水分解などの原因となり劣化を早めます。ビニールや段ボールに入れて保管することもおすすめしません。
②使う前に点検しましょう
しばらく使っていなかったスーツケースは、使用前に不具合がないか点検してから使うようにしてください。
さいごに
いかがでしたか?意外と知らないことが多かったのではないでしょうか。正しい使い方を知って、旅の相棒を長く大切に可愛がってあげてくださいね。
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