「旅行に行くからスーツケースが必要だけど、沢山あって選べない!」
「数千円から数万円まで価格幅がありすぎて、何が違うのかわからない…!」
そんなお悩みの声が私の元にはよく届きます。そりゃあそうですよね、私みたいに30台近くスーツケースを持っている人間ならともかく、普通スーツケースってそんなに買わないですからね。今回は、そんなスーツケースを買い慣れていない方の為に、選び方の基本をお伝えします!これを読めばスーツケース売場で不安になることもありませんよ。
目次
- サイズを決める
- スーツケースは機能で選ぶ?デザインで選ぶ?
- ソフトキャリーorハードケース
- ジッパーとフレームの違い
- キャスターの見極め
- スーツケースの価格について
①サイズを決める
スーツケースを選ぶ際、一番最初に見るべきポイント、それはサイズです。 というか、ほぼそれで決まると言っても過言ではありません。ざっくり分類すると以下の通りです。
スーツケースの場合、サイズを高さで表すことも多いのですが、購入する際にチェックしていただきたいのは「容量」です。
旅行1泊で必要な容量は約10Lといわれています。なので、宿泊日数×10Lで計算していくと大体必要なサイズが決まってきます。そこにプラスαでお土産を買うとか、厚着の上着を用意するなど、それぞれの旅のスタイルに合わせて余裕を見てもらえると良いかと思います。
ここで1点注意点が。スーツケース業界には容量計測方法に公的な基準がないので、メーカーによって若干バラつきがでます。あくまで容量は目安だと思ってください。
国内メーカーはそこまでのバラつきはないかもしれませんが、海外ブランドはだいぶその辺がおおらかなのでご注意ください。以前、とある有名海外ブランドで、私がパッと見て明らかにおかしいなと気づいたので、代理店に一般的な計測方法で計測し直してもらったことがありました。するとなんと10Lも差が出たなんてこともありました。
・機内持込サイズについて
多くの航空会社の国際線と国内線では、機内に持ち込めるスーツケースのサイズが、100席以上の飛行機で「3辺の合計が115cm以内」、国内線の100席未満の小型飛行機で「 3辺の合計が100cm未満」となっています。これはハンドルやキャスターも含めた「総外寸」となります。機内持ち込みサイズについては基本どのメーカーもわかりやすく表示を付けて販売していますので、そんなに難しくないと思います。(逆に付けていないメーカーはその時点で検討外にしたほうがいいかと…)
※機内に持ち込みが出来るスーツケースのサイズは、航空会社によって異なります。詳細は各航空会社のホームページで最新情報をご確認ください。特にLCCはご注意ください。
・無料受諾手荷物サイズについて
無料受託手荷物(無料で航空会社に預けられる手荷物)のサイズは、現在多くの航空会社では、「3辺の合計が総外寸158cm以内」と定められています。スーツケースメーカーの多くは、3辺計157cmを最大サイズにしています。
規定サイズを超えたものは、超過料金が発生する場合がありますのでご注意ください。
※無料受託手荷物のサイズは、航空会社によって異なります。詳細は各航空会社のホームページで最新情報をご確認ください。
②スーツケースは機能で選ぶ?デザインで選ぶ?
さて、サイズが決まったら次はどんなスーツケースにするかです。みなさんはスーツケースを選ぶとき、見た目で選びますか?それともデザインで選びますか?
どちらが正しいかというと…
「どっちでもいい!」
見た目から入ってもいいし、機能から入ってもいいんです。
恋愛だってそうじゃないですか、見た目から好きになって徐々に性格を知って結婚する人もいれば、性格や恋人の条件みたいなところから入る人もいますよね。
だからそこは難しく考えなくていいです。自分に合う方法でOK。
ただし、変なものを掴まないよう、性格(機能)を見極めるポイントを知っておく必要がありますね。ということで、機能の違いについて説明していきます。
③ソフトタイプorハードタイプ
本体素材はナイロンなどの布で出来た「ソフトタイプ」と、ポリカーボネイトやABSといった樹脂で出来た「ハードタイプ」に大別されます。(アルミニウムは今回除外します。)
・ソフトタイプの特徴
・ソフトタイプのメリット
①縫製がしやすく、外側ポケットがあることが多いので小物の出し入れが便利。
②片開きの深型構造なので厚みのあるものが収納しやすい。 狭いスペースでもパッキングができる。
③ハードな樹脂製のものと比べると軽いものが多い。(最近はハードも非常に軽くなっている為、かつてほどの優位性は少ない。)
・ソフトタイプのデメリット
①外からの衝撃が中に伝わりやすい。
②防水性が低い。
・ハードタイプの特徴
・ハードタイプのメリット
①表面が硬くソフトに比べて衝撃に強い。
②観音開きのものが多く、細かく収納しやすい。
③デザイン、色が豊富。色は防犯面でも効果あり。
④防水性が高い
・ハードタイプのデメリット
①ソフトタイプと比較すると重い。
②パッキングの際スペースをとる。
ちなみに現在の主流はハードタイプとなっています。
④ジッパーとフレームの違い
続いて開閉部分の違いです。ジッパーになっているものと、金属のフレームを使っているものがあります。
・ジッパータイプの特徴
・ジッパーのメリット
①フレームに比べて軽いものが多い。
②フレームに比べて価格が安い。
③全開しなくても荷物の出し入れが出来る。
④内部に衝撃を与えやすいが、ジッパーが緩衝材になるので本体部分は壊れにくい。
・ジッパーのデメリット
①全開する際の開閉が面倒。
②フレームと比べると防水性が低い。
・フレームタイプの特徴
・フレームのメリット
①衝撃を受けても中の荷物に対して堅牢性が高い。
②パッキングの際、開閉が楽。
③ジッパーと比較すると防水性が高い。
・フレームのデメリット
①ジッパーと比べると重い
②少しの荷物の出し入れがしにくい
③衝撃でフレームがゆがむことがある
「フレーム=頑丈」と勘違いする方が多いですが、そうじゃないんです。自分を犠牲にしても中身を守る勇敢な奴、そんなイメージです。
割れ物が無くて軽さを重視するならジッパー。中の荷物をしっかり守りたいならフレーム、そのような使い分けが出来ると思います。海外の航空会社は預けたスーツケースを手荒に扱うことが多いため、フレームは海外旅行用に使われることが多いです。逆に機内持ち込みサイズではフレームを見かけることは非常に少ないです。
「ジッパーは防犯面で不安…」と言う方もいますが、どちらだろうと、悪人は人目に付かないところに持って行ってスーツケースを破損させますので、どちらが良いとかはあまり無いかと思います。スーツケースは常に手元に!(預けた際は無防備ですが…)
⑤キャスターの見極め
キャスターはたくさん使うとすり減ってくる消耗品です。さらに手荒に扱われると、衝撃で破損することも高く、スーツケースにとってはヒジョーに大事な部分です。
しかし、お店では凸凹の道がないのでわかりにくいですよね。なので、これだけは覚えていておいてほしいキャスターをお伝えします!
①HINOMOTOキャスター
日本のメーカー「日乃本錠前」が製造しているキャスターで、高品質なキャスターとして世界的にも有名です。
お店でよくわからなかったときでも、とりあえずキャスターに「HINOMOTO」って書いてあれば安心してください。細かいことは割愛しますが、数々のブランドが採用している信頼のキャスターです。
②静音キャスター
最近は走行時の安定感があるということでダブルキャスターが主流ですが、正直そこまで大きな違いはありません。
安定性はパッキングや、キャスターの大きさ、取り付け方に左右されることのほうが大きいので、ダブルキャスターが主流なのは正直、見た目のデザイン性が1番だと思います。(RIMOWAの影響ですね。)
石畳などではダブルキャスターのほうが走行性で力を発揮しますが、シングルキャスターはダブルに比べて軽いものや静かなものが多いので、これは一長一短、シングルだからダメ、ダブルだから凄いということはないので、あまり気にしなくていいと思います。
➅スーツケースの価格について
細かいことまで言いだすと「超基本編」ではなくなってしまうので、価格について説明して終わりにしましょう。「いくらくらいのモノを買えばいいの?」という不安に対するアンサーです。同じスーツケースでもサイズや開閉方式によって値段が変わってしまいますので、ここでは最も使用されている「機内持ち込みサイズのジッパータイプ」に絞ってお伝えします。価格帯はざっくりですがこんなイメージになっています。
ちなみに私の所有するスーツケースは殆ど2~3万円です。私はあまりブランドに惹かれるタイプではないので、機能的にしっかりしているスーツケースを集めていった結果、そうなったという感じです。「高ければ高いほど品質が良い、頑丈である」というわけではないということですね。
ただ、決して高いスーツケースを否定するわけではありません。ブランドの持つステータス、情緒的価値は所有することの喜びを感じさせてくれます。これはデザインにも言えることですが、持つことで気分が上がる、これはスーツケースのとても重要な機能かもしれません。
気分が上がるスーツケースがあれば荷造りの時間も楽しくなる、旅の景色も違って見えてくる、旅から帰ってきてもスーツケースを眺めるだけで旅の思い出が蘇ってくる…良いことが沢山あります!どこに自分の価値を置くか、お財布と相談しながら決めてみてください。
さいごに
いかがでしたか?これでスーツケースとの不幸なマッチングは防げるはずです。さらに深く知りたいという方は他に記事もチェックしてみてくださいね。それでは!
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